Minor Planet at 366


 ここは関係者のためのページです。

 この望遠鏡は、小惑星の可視光測光観測に特化したもので、学生などの関係者の小惑星測光観測にも提供しています。

 この操作マニュアルは、この望遠鏡を関係者に提供する際のマニュアルとして用意しているものです。

 2009.12.30 最終更新

 観測所の位置 東経138度17分49.6秒 北緯35度51分56.6秒 標高860m


 ・36RC 観測野帳用紙 36RC_obs_log.pdf
 (木曽観測所の観測用紙(青木さん作成)をコピらせていただきました(青木さん了解済み))

 ・画像の向きと移動方向.pdf
 (ポインティングに必要な観測所備え付けの資料)

 ・Landolt標準星のYoc対応ファイル:landolt_win.txt Windows用、landolt_mac.txt MacOS用


目 次

1 基本仕様
 (1)望遠鏡の仕様
 (2)冷却CCDカメラの仕様
 (3)オートガイダーの仕様
 (4)ホストネーム
 (5)観測に必要なソフト
 (6)室内サーバ pallas で利用できる主なソフト
2 準備
 (1)電源の投入
 (2)コンピュータのログイン&リモート操作
 (3)冷却の開始
   ※水冷の手順
 (4)乾燥空気装置の起動
 (5)CCDの初期設定
 (6)ルーフの開閉
3 望遠鏡の操作
 (1)初期設定
 (2)ポインティング
 (2−1)視野の確認
 (2−2)視野の調整
 (2−3)視野の同期
 (3)オートガイダーの操作
 (4)南中の反転
4 撮像
 (1)ライトフレームの取得
 (2)ダークフレームの取得
 (3)ドームフラットの取得
 (4)スクリプトの利用
 (5)クイックルック
5 CD-R等への書き込み
6 終了作業
7 トラブル対策 FAQ
8 資料
 (1)フィルター特性
 (2)フォーカス
 (3)周辺減光
 (4)ガイド用チップの選択画像の向き
 (5)オートガイダーのキャリブレーション


1 基本仕様

(1)望遠鏡の仕様

鏡 筒ASTROSIB 360-RC
形 式純リッチクレチアン
口 径360mm
焦点距離2880mm
口径比F8
ガイド鏡80mm F5 焦点距離400mm アクロマート イメージシフト付き
ファインダー11x70mm
結露防止乾燥空気を鏡筒内に送風
赤道儀アスコ SX-260 (自動導入装置 E-ZEUS 対応)

(2)冷却CCDカメラの仕様

製品名SBIG STL-1001E
チップKodak KAF-1001E Class 2(カラム欠陥なし)
画素数1024 x 1024
受光面サイズ24.6 x 24.6mm
ピクセルサイズ24 x 24μm
写 野29.4' × 29.4'
分解能1.73""/pixel
フルウエルキャパシティー200,000 e-
ダークカレント e-/p/s @ 0C34 e-
読み出し雑音 rms6 e-
冷却能力(空冷)およそ外気温-40度C
冷却能力(水冷)およそ外気温-50度C
データサイズFITS形式 2MB/フレーム
データ転送時間約2.5秒、サーバへの書き込みに数秒を要する
フィルターBVRI,クリア 内蔵(波長透過特性)
バックフォーカス43mm±2.5mm

(3)オートガイダーの仕様

チップTC-237H
画素数657 x 495
受光面サイズ4.9 x 3.7mm
ピクセルサイズ7.4 x7.4μm
写 野42' x 32'
分解能3.8""/pixel
Min move0.05
Max move0.4
Aggressiveness7
+X(理論値)2.8
+Y( 〃 )2.9

(4)ホストネーム

     
室内サーバpallas192.168.11.2Mac mini + MacOS 10.4
観測室PC themis192.168.11.128Windows XP Professional
※ 各マシンは NTP により時刻同期しているため、FITS ファイルヘッダ及びファイルスタンプは正確な時刻が記録される。
※ 観測室PCは室内サーバからリモート操作が可能

(5)観測に必要なソフト (観測室PC Thetis で動作するもの)

CCDコントロールソフトCCDSoft Ver5.00.170Manual PDF 37.6BM
望遠鏡コントロールソフトE-ZEUS + Yoc Ver2.6 
スクリプトソフトOrchestrate Ver1.00.008Manual PDF 1.4MB
観測室気温モニタソフトPcTherma Ver2.0 
雲センサーBoltwood Cloud Sensor II Ver2.034 

(6)室内サーバ pallas で利用できる主なソフト

リモート操作Microsoft Remote Desktop connection Ver2.0.0
データ解析IRAF Rev2.13-BETA2
FITS画像ビュワーDS9 Ver2.2.1
観測支援xephem Ver3.6.4
グラフ作成gnuplot Ver4.3
2 準備
(1)電源の投入
 
室内の電源投入
 
・室内ラック下部の無停電電源の電源を入れる  
・キーボード裏面のスイッチを入れる  
・室内サーバ pallas の電源ボタンを押す  
観測室の電源投入
 
・観測室ラック下部の無停電電源の電源を入れる  
・観測室PCの電源を入れる
・CCDカメラの電源を入れる
・望遠鏡の電源を入れる
・自動導入装置E-ZEUSの電源を入れ、コントローラーのいずれかのボタンを押してモーターの回転を開始する。
・空気乾燥機の電源を入れる
・雲センサーの電源コネクタとUSBコネクタを刺す

(2)コンピュータのログイン&リモート操作

 
・室内サーバ pallas のログイン
 login 時は、キーボードのリンゴマークを押しながらスペースキーを押して、仮名漢字変換を止めてから、半角英数で入力すること。
 User-ID observer、パスワードは別途指示
 
・観測室PC Thetis のログイン
 以下の手順で室内サーバからリモートログインする。User-ID、パスワードなしでログインできる。
・室内からのリモート操作
・室内サーバ pallasDock にある Romote Desktop connection を起動する。
・観測室PC themis の画面が表示され、通常どおり操作できる。
themis の画面のクイック起動ツールバーから雲センサー Clarity II、雲センサー・グラフソフト(左から2番目) Cloud Sensor Graph II (左から3番目)を起動する。

※リモート操作中に観測室PCを直接操作する場合は、観測室PC themis にて、コンピューターのロックの解除画面にパスワードを入力する。

(3)冷却の開始

以下、室内サーバからのリモートディスクトップによる操作を前提に説明する。

・画面を CCDSoft に切替えて、Camera Control ダイアログボックスの Setup タブをクリックする。

Connect ボタンをクリックしてCCDカメラを接続する

Temperaure... ボタンをクリックする


・冷却温度を入力し、Temperaure regulationON にしてから OK をクリックする。

 ※ 冷却温度は、-5度から10度ごと下げることを推奨する。一気に下げると霜が着く可能性がある。

Fan on, Shutdown temperaure.... の二つのチェックボックスは常にチェック状態とする。
・冷却温度は、空冷の場合は外気温-40度が限界、水冷の場合 は外気温-50度が限界である。この範囲内に設定し、しばらくして冷却コントロールが80%以下となることを確認すること。80%以下とならない場合は、冷却温度の設定が低すぎるので設定を変更する。
・冷却温度の設定が低すぎると100%のままとなり、カメラが加熱するので十分に注意すること。
・冷却開始後約60分で安定してから観測を開始すること。

※水冷の手順

暖かい季節には空冷では十分な冷却が得られないので水冷を用いる。

・水冷用バケツに水を半分ほど満たす。
・冷却ホース2本をCCDカメラに接続する。(どちらに接続してもかまわない)
・ポンプの電源を入れる。(ACアダプタをからの端子をポンプの端子と接続する)
 
<終了時>
・ポンプの電源を切る。
・水冷用バケツをCCDカメラの下に置いてから、CCDカメラの冷却用ホースを抜く。(こぼれる水に注意)
・冷却用バケツの水を捨てる。
 

(4)空気乾燥機の起動

 
望遠鏡の主鏡及び副鏡の結露防止のために、除湿器からの乾燥空気を鏡筒内に送風する。  
鏡筒内に乾燥空気を充満させるため、観測開始より数時間前から起動するとよい。  
特に副鏡に結露が激しい。結露の状況は雲センサーの露点で確認できる。
  
・乾燥機の電源(テプラ表示1)を入れる。
・緑色のボタン(テプラ表示2)を押して、スポット乾燥モードにする。
 

(5)CCDの初期設定

ヘッダ情報の設定

Camera Control ダイアログボックスの Setup タブをクリックする。

File Defaults... ボタンをクリックする。


・観測者名は適宜修正のこと。他の項目は修正不可。

保存ファイル名の設定

Camera Control ダイアログボックスの AutoSav タブをクリックする。

AutoSave on にチェックをする。
Save as は常に FITS を選択する。
Starting numner は前回の値を継続すること。
File name prefixstl とする。
Choose Folder... ボタンをクリックして、室内サーバ Pallas/scr ディレクトリ配下のフォルダーを選択する。

※ 保存用ディレクトリは Pallas 側であらかじめホームディレクトリに作成しておくこと。ディレクトリ名は YYYYMMDD とする。

 

(6)ルーフの開閉

・スライディング・ルーフの開閉は、両側にあるフックを外して行う。

・観測時は、観測室の窓は開放しておくことを勧める。
・北東側のルーフはオーバーハングして開放可能である。
・南西側のルーフは母屋の関係からオーバーハングしては開放できない。
・フールを閉める際には、確実に両側のフックを固定する。
※ 冬場になると開閉が重くなる。
3 望遠鏡の操作
 
(1)初期設定

・明るい星をファインダーに導入して、赤経・赤緯クランプを締める。クランプは観測終了まで締めたままとする(Yoc2.6の起動とどちらが先でもかまわない)

themis のクイック起動ツールバーにある望遠鏡コントロール(Yoc2.6)のアイコン(左から3番目)をダブルクリックして起動する。

Yoc2.6 画面上部の「接続」ボタンをクリックすると、「通信条件の設定」ダイアログが表示される。

・「鏡筒位置(P)」の「東」、「西」を選択し、「設定」ボタンをクリックする。他の値はそのまま。

Yoc2.6 画面上部の「赤道」ボタンをクリックして、星図表示を地平座標から赤道座標に変更する。

Yoc2.6 画面の「星図」上で、望遠鏡に導入した星をマウスに合わせクリックすると「天体の情報」ダイアログが表示される。

・表示を確認した上で「位置合せ」ボタンをクリックする。

 ※これで望遠鏡の位置がセットされ、あとは自動導入が可能となる。
 ※Yoc2.6のウインドウサイズは適宜小さく調整する。

Yoc2.6 画面上部の「視設」ボタンをクリックすると「視点の設定」ダイアログが表示される。

・「元期(E)」を「J2000」にする。ここで設定した「J2000」は、その後のポインティングの入力で初期値として用いられる。(この操作を怠ると、初期値として「視位置」が用いられる。)
(2)ポインティング  
Yoc2.6 画面上部の「導入」ボタンをクリックすると「導入位置の指定」ダイアログが表示される。

・「導入位置(D)」に赤経・赤緯の値(J2000)を入力する。

フォーマットは、赤経(hh:mm.mm)、赤緯(+dd:dd.d)

positionディレクトリに、あらかじめ位置情報をこのフォーマットで書いておくと良い。入力はカット&ペーストで行う。クイック起動ツールバーにメモ帳(一番右)があり、これを起動して書き込む。

Landoltの標準星を導入するときは、デスクトップにある landolt_win.txt を開いて カット&ペーストすると良い。

・入力値を確認したら「設定」ボタンをクリックする。
・望遠鏡モニタをONにして、「完了」ボタンをクリックすると、導入が始まる。

・導入中は「導入中」ダイアログが表示され、星図中の十字のポインターで移動の様子を示す。
 ※もしも望遠鏡が思わぬ方向に移動したような場合は、このダイアログの「取り消し」ボタンをクリックすること。
・「導入中」ダイアログが消えれば導入完了。望遠鏡モニタを切る。
(2−1)視野の確認

CCDSoftCamera Control ダイアログボックスの TakeImage タブをクリックする。

ExposureSeconds10 秒を入力する。
ExposureDelay0 を入力。
ExposureSeries1 を入力。
ExposureTake Image をクリックして画像を取得し、確認する。
(2−2)視野の調整
Yoc2.6 画面上部の「移動」ボタンをクリックすると「マニュアル移動」ダイアログが表示される。

<<注意>>
・「移動速度(S)」を「低速」にセットしてから、室内備え付けの資料「画像の向きと移動方向.pdf」を見ながら、各方向のボタンを操作して視野を調整する。
※ 「高速」のまま移動すると望遠鏡が大きく動いてしまうので注意すること。
(2−3)視野の同期

 調整後の視野でE-ZEUSの位置合わせをやり直す場合に行う。ただし、小惑星では位置合わせは行えない。

Yoc2.6 画面上部の「同期」ボタンをクリックすると「架台と同期」ダイアログが表示されるので、「同期」ボタンをクリックする。
(3)オートガイダーの操作

CCDSoftCamera Control ダイアログボックスの Autoguide タブをクリックする。

ExposureSeconds4 (秒)を入力する。
・Telescope East の場合、Reverse X をチェックする。
Declination に望遠鏡の赤緯値(単位:度、小数第一位まで)を入力する。
Take Image ボタンをクリックする。
・画面にガイド用CCDの画像が表示されるので、Auto ボタンをクリックすると、一番明るい星をガイド星として選択する。ただし、ホットスポットを選択してしまうことがあるので、その場合は再度Take Image を行う。
・一番明るい星が明るすぎる場合は、画面に表示された画像の中から、1000カウント〜30000カウントの星をガイド星に選び、マウスでクリックして星像を四角で囲む。
 ※ ガイド星が暗すぎる場合は、ExposureSeconds の値を増やすが、あまり勧められない。
 ※ ガイド星が明るすぎる場合は、ガイド鏡のキャップの太陽絞りを利用して減光する。
Autoguide をクリックする。
・ガイド星の画像(小ウインドウ)の星像と、Camera Control ダイアログボックスの右下にある Autoguider の Status 表示 と Max 表示(サンプル画面では 19618 )を監視する。
・オートガイドの終了は Abort をクリックする。
(4)南中時の反転
反転中の望遠鏡を監視するため、望遠鏡モニタをONにする。
Yoc2.6 メニューの「制御」→「反転導入」を選択すると、望遠鏡が反転を始める。
※ 反転は時間がかかるのと、精度も悪いので手動で反転した方が良いかもしれない。
4 撮 像

(1)ライトフレームの取得

 同一フィルターで連続撮像を行う場合の設定を以下に示す。
 フィルターを交換しながら撮像する場合は、(4)スクリプトの利用を参照のこと。

Camera Control ダイアログボックスの Take Image タブをクリックする。

ExposureMinutesSeconds に、積分時間を入力する。
ExposureDelay は、常に 12 (秒)とする。
ExposureSeries には、取得するフレーム数を入力する。
Filter で、使用するフィルターをプルダウンメニューから選択する。
Bin は原則として 1x1 だが、必要に応じ変更する。
FrameLight を選択。
Reduction は常に None を選択する。
To new window にはチェックを付けない。
・最後に Take Series をクリックして連続撮像を開始する。

 ※ 撮像後の画像表示のサイズは、画像ウインドウ上で ATL +2 とすると 512 x 512 の縮小表示となり、見やすくなる。

・ビニング

シーイングサイズが7秒(FWHM で4)より大きい場合は、2x2 のビニングを選択すると、シーイングによる S/N の低下をある程度カバーできる(らしい)。
Bin から 2x2 を選択する。

・画像の向き

 CCDSoft に表示される生画像の向きは以下のとおり。
 詳しくは画像の向きと移動方向.pdfを参照のこと。

Telescope West

            E
            ↑
      N ←    → S   
            ↓
            W
      
Telescope East
            W
            ↑
      S ←    → N   
            ↓
            E
      

(2)ダークフレームの取得

 ライトフレームと異なる設定のみを以下に示す。

FrameDark を選択。
ExposureSeries には、取得するフレーム数を入力する。
・最後に Take Image をクリックする。
 ※ 観測前にダークフレームを取得すると理想的である。

(3)ドームフラットの取得

 ドームフラットの取得方法を以下に示す。

・望遠鏡を東側にして天頂に向け、自動導入装置E-ZEUSを停止する。
・ドームフラット用光源のスイッチ(観測室の北東壁面下)を入れる。
FrameFlat_Field を選択。
・光源点灯後5分経過したら以下の積分時間を目安に撮像する。
 ※ドームフラットの積分時間の目安(平均カウントがおおむね20000〜30000ADU)
フィルター 積分時間
B バンド8 秒
V バンド5 秒
R バンド5 秒
I バンド8 秒
※ 冷却温度 -30 度Cの値

(4)スクリプトの利用

・画面を Orchestrate に切替える。

・CCDSoft とのコネクション確立
Connections メニューの Camera をクリックする。
Connections メニューの Filter Wheel をクリックする。
・マクロを用意する → 新規作成 or 既存ファイルの読み込み
View メニューの Command List をクリックする とコマンドリストウインドウが開く。
・利用できるコマンドは TakeImage,SetFilter,WaitFor のみ。
Macro メニューの Run あるいは Loop をクリックし実行する。

(5)クイックルック

 画像のクイックルックは室内サーバの pallas で IRAF により行う。

 DS9 の表示では以下のとおり設定しないと正しく表示されないので注意すること。

 SBIG 社の FITS ファイルは原点の問題から、裏返しで表示されてしまう。

 DS9 では以下のように設定すれば、画面上が北の正しい方向で表示される。
Telescope West → Zoom メニューの Invert Y, 90deg にチェックを入れる。
Telescope East → Zoom メニューの Invert X, 90deg にチェックを入れる。
5 CD-R 等への書き込み

室内サーバ pallas にて CD-R 又は DVD への書き込みを行う。

CD-R 等の書き込み方

・室内サーバ pallas に空の CD-R 等を挿入する。
Finder に表示される「名称未設定CD(DVD)」をクリックする。
Finder の「記録可能CD(DVD)」に他の Finder から書き込むフォルダーをドラッグする。
Finder に表示される「ディスクを作成」をクリックする。
・確認のダイアログが出るので「ディスクを作成」をクリックすると、書き込みが始まる

6 終了処理

 
・望遠鏡を定位置に向ける
「望遠鏡の定位置」(画像)
※ 主鏡、ガイド鏡のキャップを忘れずに
・CCDカメラのシャットダウン

・画面を CCDSoft に切替えて、Camera Control ダイアログボックスの Setup タブをクリックする。

Temperaure... ボタンをクリックする


・冷却温度を入力し、Temperaure regulationOFF にする(徐々に温度が上がってくるので、すぐにCCDカメラを止めてはいけない)
・翌朝、Disconnect ボタンをクリックしてCCDカメラとの接続を切る
・望遠鏡ピラー南側のCCDスイッチをOFFにする。
・観測室PCのシャットダウン
・観測室の電源遮断

7 トラブル対策(FAQ)

 CCDSoft の画面に表示される画像サイズが大きすぎる。
 画像ウインドウをアクティブにして ATL(option) + 2 とすると 512x512 表示となる。

 CCDSoft の画面に表示している画像ウインドウのタイトルバーが表示されなくなった。
 CCDSoft の右上の全画面表示をクリックすると、画像ウインドウ全体が表示される。

 冷却温度を限界(空冷外気温-40度、水冷外気温-50度)近くまで下げると、限界内なのに100%から下がらない。
 いきなり下げるのではなく、5度程度の余裕をもって下げて、安定したら少しづつ下げるとよい。空冷の場合なら外気温-35度に下げて、2〜3度づつ下げていく。

 Take Image タブの Take Image あるいは Take Series ボタンを押しても、小さなウインドウしか表示されず、画像全体を表示しない。
 Take Image タブで Imager を選択し、SubframeOnにチェックが入っていないか確認する。チェックが入っていると、その範囲しか表示しない。主鏡のフォーカステストを行った場合に起こりやすいミスである。

 AutoGuide タブの Take Image ボタンを押しても、小さなウインドウしか表示されず、ガイド鏡の視野全体を表示しない。
 Take Image タブで Autoguider を選択し、SubframeOnにチェックが入っていないか確認する。チェックが入っていると、その範囲しか表示しない。ガイド鏡のフォーカステストを行った場合に起こりやすいミスである。

 キャリブレーション時に、Error message: Invalid motion... と表示されてエラーとなる。
 ガイド鏡の視野に同じような明るさの星が複数存在し、キャリブレーション時に星を取り違えてしまうのが原因。明るい星でキャリブレーションを行うようにする。

 オートガイドを始めると、すぐにガイド星が外れてエラーとなってしまう。
 前回、南中時の反転後に Reverse X にチェックを付けたのが残っているのが原因である。このチェックをはずせばよい。

 画像のダウンロード中にオートガイドの動作が止まってしまう。
 ダウンロード中はオートガイドの動作が止まる仕様となっている。このため Felay に 10 秒を設定して、中断の間のズレを修正させている。

8 資 料

(1)フィルター特性


測光フィルター波長透過特性 TOKAI社製 BVRI 干渉フィルター

図のフィルターのうち U バンドを除く5枚がCCDカメラに内蔵されている。なお、L バンドとは BVR を含む幅広い透過特性を持つクリアフィルターである。

(光映舎のWeb http://www.koheisha.jp/ より引用 )

(2)フォーカス

・フォーカス機能

 直進ヘリコイド、ストローク約34mm、1回転で4mm移動、全8.5回転
 ヘリコイド外周は361mm、ヘリコイド目盛10mmで0.11mmのフォーカス移動

・焦点深度の値

 星像を理想的にCCDのピクセルサイズ(24ミクロン)と仮定し、以 下の式により焦点深度を求めた結果、焦点深度はヘリコイド目盛で約3cm。F が暗いので、フォーカスは鈍感である。

 焦点深度 = 2 × F数 × 0.024

 焦点移動 約0.1mm/度、目盛上1.0cm/度、

・2006-2007シーズンのフォーカス値

外気温ヘリコイド目盛
+15 1周目の26cm
+13 1周目の29cm
+1 2周目の5cm

・2007-2008シーズンのフォーカス値

外気温ヘリコイド目盛
0 2周目の2cm
-4 2周目の6cm
-7 2周目の13cm

・2008-2009シーズンのフォーカス値

外気温ヘリコイド目盛
+10.5 2周目の2cm
-2.5 2周目の16cm
-4 2周目の19cm
-5 2周目の19cm
-5 2周目の22cm

・接眼部の構成

ドロチューブ側から
 ASTROSIB 360RC 付属 60mm リング
 BORG 7901 M60 → M57/60 アダプター
 BORG 7601 M57/60 延長筒 SS (12mm)
 BORG 7502 M57 → 2インチオス アダプター
 バーダープラネタリウム 2インチスリーブ アダプター

 ※ヘリコイドが出来る限り内側の方が接眼部が安定するため、BORG 7601 により全長を調節している。

・フォーカスの合わせ方


(3)周辺減光

 フラットフィールド画像の中心 100x100 部分と、画像の角隅の 100x100 の平均カウントを比べると、画像の端でも画像中心の約90%の光量があり、実用上で支障のない範囲である。


R バンドのフラットフィールド画像

(4)ガイド用チップの選択

 ガイド用チップは、カメラ本体と外部ガイド用ヘッドの2種類が用意されている。通常は外部用ヘッドを選択しておくこと。


Camera Control ダイアログボックスの Setup タブをクリックする。

Imager, Autoguider ラジオボタンで Autoguider を選択し、CameraSettings... ボタンをクリックする。


STL autogauider で外部ガイドヘッド external を常に選択する。

Anti-blooming は常に Off を選択しておくこと。

(5)オートガイダーのキャリブレーション

 キャリブレーションは、CCDカメラの取り付け位置が変わった場合(カメラを取り外し、取り付けした場合など)に、行えば良い。CCDカメラを付けたままの場合はキャリブレーションを行う必要はない。

・なるべく赤緯値が0度に近い2〜3等級の星をガイド鏡の視野の中央に導入する。

Camera Control ダイアログボックスの Autoguide タブを クリックする。

ExposureSeconds1 (秒)程度の適当な値を入力する。

Declination に望遠鏡の赤緯値(単位:度)を入力する。

Take Image ボタンをクリックする。

Calibrate ボタンをクリックすると、以下のダイアログボックスが表示される。Calibrete drive には20秒を入力する。

Calibrate ボタンをクリックし、キャリブレートを実行する。
・キャリブレート実行時にエラー表示がないことを確認する。
E-ZEUS の RA Fine+ , DEC Fine の値が、それぞれ 2.8 , 2.9 に近くなるよう調整しながらキャリブレーションを繰り返す。

キャリブレーション値、+X=2.975, +y=2.690 (2008.10.24)