フラットフィールドのページ


1 ドームフラットとは

 ドーム内に投影用スクリーンなどを設置して、それをランプで照明して写します。至近距離にあるスクリーンを写すためピンボケとなり、ある程度は均質なフレームが取得できますが、ランプの当て方などの影響で明るさに偏りが生じる場合もあります。トワイライトフラットやスカイフラットに比べると品質が劣る可能性があります。
 ただし、観測毎にトワイライトフラットやスカイフラットを取得することは現実的に難しいため、実際にはドームフラットを利用したくなります。そこで、理想的な条件のときにトワイライトフラットやスカイフラットを取得して、それらとドームフラットを比較することでドームフラットの安定性を確認してください。もし、あなたのやり方のドームフラットが安定しているならば、普段はドームフラットで済ますことができます。

2 ドームフラット取得の実際

 観測室内に投影用のスクリーンを吊るし適当な照明を当てます。スクリーンをできるだけ均質に照明するためにも、少なくとも左右から2灯を均等に当てるなどの工夫が必要です。
 望遠鏡をこのスクリーンに向け、カウント値がリニアリティーの範囲でできるだけ高くなるよう積分します。積分時間があまり短いと冷却CCDカメラのシャッタームラの影響がでる恐れがあるため、数秒以上の長い積分でカウント値が適当になるように照明を調光します。
 ドームフラットの光源としては、3波長形昼白色蛍光管がお勧めで す。詳しくはドームフラットの光源のページをご覧ください。
3波長形昼白色蛍光管は比較的電圧による照度の変動が少ないですが、複数フレームを取得すると多少のバラツキが生じます。このため、解析の際、フラットフレームを合成する前に、各フラットフレームを規格化しなければなりません。規格化後に、平均(普通はメディアンを取る)したものをフラットとして使用します。
ドームフラットは同一積分時間で10フレーム程度取得しましょう。  フラットフレームを取得する際には、測光フィルターは観測時と同じものを付け、冷却温度も観測時と同じに維持することが必要です。
 フラットフレームを取得する場合は、小惑星の撮像と異なりダークフレームは別に取得して差し引きます。これはフラットフレームの品質を高めるためです。(ダークフレームの取得については後述)

3 トワイライトスカイフラット

 夕暮れ時あるいは日の出前の薄暗い空を撮像してフラットを得る方法です。この時間帯は空の明るさがどんどん変化するため、適当なカウント値のフレームを取得するのは結構大変です。積分時間を変えながらリニアリティーの範囲でなるべく高いカウント値のフレームが複数得られるようにします。

4 ナイトスカイフラット

 星の少ない領域を望遠鏡を動かしながら複数フレームを取得します。後でそれらの画像のメディアンを取ることで星像を消すことができます。星の少ない領域として以下のエリアが利用できます。
	Davis' blankfield 1	04:25:46.0 +54:09:03 (1950)
	Graham blankfield 	16:49:42.0 -15:21:00 (1982)
	Davis' blankfield 2	19:19:09.0 +12:22:05 (1950)
	Davis' blankfield 3	21:26:54.4 -08:51:41 (1950)
	Davis' blankfield 4	23:54:08.9 +59:28:18 (1950)

	cf. Christian et al. (1985), PASP 97, 363
 これ以外にも例えば ESO の Web ページにも南天が中心のリスト がありδが高いエリアは日本からも利用できます。http://www.ls.eso.org/lasilla/Telescopes/2p2T/D1p5M/misc/EmptyFields.html
 この場合も、リニアリティーの範囲でなるべく高いカウント値のフレームが複数得られるようにしますが、夜空のカウント値をそのような値にするためには長時間積分が必要となります。
 トワイライトフラット、スカイフラットどちらも取得してドームフラットと比較してみることをお奨めします。

私のドームフラットの評価